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考えてみれば2週間くらい会っていなかった。
「で、今日はどうしたの?最近家から出てないって。」 「家を出る用事がないから、家に居て2日間くらい家に居たら息が詰まってきたっていうそれだけ。 そんなことにつき合わせちゃってゴメンネ。」 「オレなら絶対に来るって思ってたくせに・・・」 「まあね。(笑)」 「でも、真理子さんは幸せだよな。家から一歩も出ないで安定した生活できるだから。 オレもまだ親父働いてるし、できるのかもしれないけどやっぱりそれとはまた違うよな。」 「確かに、専業主婦とか家事手伝いって便利な言葉だよね。それは認める。」 「真理子さん転職活動は?」 という話をした。 一通り、食べて飲んで喋ったがやっぱりココで帰るのはつまらない。 「もう一軒行く?」 「・・・・ボーリング行かない?アソコにボーリング場あったよね。」 「ホントに?イクイク〜 オレ会員だよ。真理子さんボーリング好きなの?」歩いて7〜8分のボーリング場。都会にあるボーリング場は古くて小さい。 24時間営業なのにガラガラ。シューズをレンタルしはじめる。 4回目のデートのときスニーカー買ったから覚えてたはずだったけど 彼の28.5cmという靴のサイズに改めて少々ビックリした。 アタシも彼も真剣に投げた。アタシはボーリングは昔から好きだ。 すごく得意なわけじゃないけど適度に汗が流せて大勢でも少人数でも楽しめるのがいい。 2ゲームした。アルコールが入ってるのに相当な集中力で投げたので疲れた。 彼も汗だくだ。ロビーでジュースを飲んだ。 そろそろ終電を気にしなくちゃいけない時間だった。 駅に向かう途中、裏通りだったので誰も歩いていなかったし車も疎ら。 彼は右手に鞄とジャケットを持って、左手はアタシの手を引いて大股で歩き、アタシは小走りで急いでいた。 「真理子さん電車ある?駅から歩いて帰るの大丈夫?ホントは送ってあげたいけど。」 「大丈夫大丈夫、拓ちゃんは?」 「オレは全然大丈夫。」 「じゃあ、アタシも全然大丈夫。」 ホントに終電までには時間があった。 アタシは"じゃあ"という言葉の使い方が間違っていた。 彼は大股で歩くのをやめて、ゆっくりスピードを落としてこちらを向いて停まった。 それから手を離し、繋いでいた左手でぐっと抱き寄せられた。 一瞬何が起こったかアタシはよく分からなかったけど 彼の唇はアタシの前頭部の髪に触れながら 「誘ってくれてありがとう。今日はすごく楽しかった。」 と囁いている。彼の胸の鼓動が物凄い大きな音で鳴っている。 彼の足はだんだん開いて、肩幅より少し広い程度で止まった・・・ 「???」 彼の大きな手がアタシの頬を包んだかと思うと顎をぐっと持ち上げ、気付いたら彼の顔が見れないくらい近くにあり、唇を吸われていた。 彼の整髪量の匂いと香水と汗の混じった匂いを感じながら、ねっとりとしたキスを味わう。 後頭部にピューっと冷たい風が吹いたような気がした。 多分ホントに風が吹いたのではなく、はじめてキスしたりしてドキドキするときは、いつもこんな風に感じる。 さっき、足が開いたのは身長差があるから、キスしやすくするために足を開いて背を低くしたのか・・・。 なんてことも気付いた。 彼の熱い舌を受け止めながらも、冷静にそんなことを考えていた。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
帰ると、主人はアタシの希望通り寝ていた。
すぐにお風呂の追い焚きボタンを入れ、その間冷蔵庫のお茶を飲んで主人の食べた後の洗い物をした。 幸い主人は起きて来ない。こんな夢見心地のときに現実の世界の主人の顔は見たくない。 「そうだ、今日キスをしたってことは・・・その先に進むかもしれない。」 今日、本屋さんでデート本を見たときから、うっすら思い浮かべてたこと。 彼に、アタシの産まれたままの姿を見せるときが来るのかもしれない・・・。 アタシは体に自信がない。 身長157cm 48kg 体脂肪21% 数字を見ればそう太ってるわけじゃないけど足が太い。 服のサイズは上下とも9号サイズのはずなのに、細身のパンツはそのサイズだと太ももが入らないことがある。 運動は特にしていないので、全体的に引き締まるわけもなくだらしのない体だ。 それに30歳を迎えようとしている今、自分でも皮膚の弾力が失われていることはよく分かる。 20代前半は今よりも体重は多かったが、胸は大きくて、もっとくびれがあり、お尻も張りがあった。 ・・・お風呂の湯船に浸かる前に全身が写る鏡の前で眺めてみる。 自分が想像していたよりずっと体の肉全体が下がっている・・・。 「こんな体を見せるわけにはイカン…(゚ц゚)゛」 もうすっかり、その気である。 それから家でできる体操や筋トレをしたり、ピラティスやヨガのDVDを買ってみたり、近所をウォーキングをしてみたりした。 食事も昼食は食べない、お米を食べない。もちろん間食はしない。 2週間続けたら、何とか3kg痩せた。ヒップは上がり、太ももは隙間が少し広くなったような気がする。 その間もメールや電話で話しをする。 彼は前にも増して、「好きだ」とよく言うようになった。 「今、ずっとこの前のことを思い出してた」 「すぐにでも会いたい」 「今度はビリヤード教えてあげる」 彼はどんな女の子と付き合ってきたんだろう。 少なくとも、アタシより年下の人が多いだろう。 年上だからってその女の子達に引けを取る様な体じゃいけない。 それが30女のプライドであり意地でもある。 いつ来るか分からない、その日のために準備をしておかないといけない女の嗜みだ。 ![]() ![]() |
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オレ会員だよ。真理子さんボーリング好きなの?」













