妄想恋愛小説
30代主婦真理子の恋愛妄想小説
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【2008/10/11 23:12】 |
15回目のデート-1
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拓ちゃんとは私が仕事をはじめたのでなかなか会えなかった。
もともと月1回程度のペースだったのでそのペースが少々間延びする程度になっただけだが、
その間彼のことを考える時間や気持ちが仕事や別のことに向いていてもっと長く感じていた。
メールは彼が毎朝くれるが、電話は毎日のようにできなくなった。

そんな感じでこの数ヶ月過ごしており、あっという間にクリスマスの時期になった。
メールではクリスマス一緒に過ごせると返事をしておいたが、具体的な話は進んでいない。
彼はどうするつもりなんだろう。
普通のカップルと同じようにデートをしてプレゼントを交換して・・・なんていうベタな・・でも一番嬉しい過ごし方をするつもりなんだろうか・・・?



連休の前の日に、待ち合わせ日時と待ち合わせ場所が業務連絡のようなメールに乗せられてきた。
プレゼントは実は内心決まっていた。
手作りのマフィンかバターケーキと皮の手袋にしようと思っていた。
これまたベタだけど、そう気を遣うような高価なものでも困るだろうしやたら色気のあるようなものでもない。
ネクタイなんていうのも、海外旅行のお土産かホステスみたいで芸がないので、彼の大きな手も入る
Lサイズの手袋にしようと思った。

会社の帰りにデパートに寄って男性ものの手袋を物色していた。
最近はとっても可愛い手袋が揃っててサイズも結構色々あるもんだと感心した。
やっぱりこの時期は、男性売り場でも女性の姿が目立つ。
彼はキャメル色のビジネスシューズをよく履いているから、キャメル色の皮の手袋にした。
レジも結構並んでいたが、ご丁寧にもクリスマス用のラッピングをしてもらって少し照れくさいような
気分になった。

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当日の朝、真理子黄金レシピのドライフルーツがたっぷり入ったバターマフィンを焼いて
待ち合わせの場所まで行った。
こんな日は何となくワンピースが着たくなるから、自分の事ながら不思議なもんだ。
もちろん、前日から主人には友達と遊んでくるということで全く問題ない。
友達が誰か、どこに行くのかなんて全く聞いてくる素振りはない。



主要駅ではない小さな駅の近くで待ち合わせた。
もちろん家の近くまで迎えに来てくれたり、もろにデートスポットとか人のたくさん集まる所で遊ぶのも
いいのだけどその辺は彼も重々解っていて気遣ってくれる。
久々に彼の車を見た。
少しドキッとしたし、彼の鳴らしたクラクションの音自体にもびっくりした。
彼の車にゆっくり近づいて中を見ると、少し髪形が変わったけどいつもと同じ彼が居た。
ドアを開けて座るや否や、彼の腕は私の背中を引き寄せ軽いけど少し長いハグをした。
「真理ちゃん、すごい会いたかったよ・・。」
彼が付けていて、彼の体臭と一体化したいつものカルバンクライン ck-one の匂いが漂った。
「(笑)アタシも・・」
と動揺を隠して返した。


毛穴ヨゴレが残っていたら、その美容液は『ムダ』です


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【2007/12/24 08:11】 | 【拓也】15回目のデート | トラックバック(0) | コメント(1)
15回目のデート-2



アタシは彼の手をずっと握り締め後に付いて行った。
すると少し明るい部屋に対面式の机と椅子があり、普通の50代くらいのおばさんが座っていた。
「こんにちは、どうぞ。」
と向かい側の椅子を勧められた。

2人で座ると彼が話し始めた。
「占い。この先生ね、俺の名前付けてくれた人なんだけど細木数子なんかよりずっと信用できるよ。」
「あっそうなんだ・・。それならそうと言ってくれたらいいのに。」
「拓也くんのお母さんと知り合いでね、産まれたときに名前も付させて貰ったし・・進路のこととか
節目節目に拓也くん来てくれるのよね。
占いって訳じゃないんだけど、少し仏教や儒学の勉強してたからその訓えを少しお教えしてるだけなんだけど、よかったら診させてもらってもいいかしら?」

「はい・・・。」
少々躊躇した。彼のお母さんの知り合いなんて彼はどういうつもりなんだろう?
それに、このおばさんにアタシの存在や素性が知れてもいいんだろうか?そういう仲なんだろうか?
そもそも、アタシをココに連れてきて何を診てもらえということなんだろうか?
でもやっぱり占いの類は好きだから拓ちゃんのことだけに限らず、アタシ自身の人生や本来の可能性
なんかについて診てもらいたいというのも本音だ。



まず名前、生年月日と出身地を伝え、おばさんは何やら丸い絵の書いてある図や表を見てそれから
顔や手相を診た。
彼は顔、手相だけを診られた。
「真理子さん、大丈夫。一応言っとくけどアタシは口が堅いから心配しないで。
それに、拓也くんがあなたをココに連れてきた気持ち解ってあげてね。
あとココで嘘はつかないこと。約束してね。」

「はい。」
すごくどきどきした。



「真理子さんは・・今30歳・・23歳のときにご結婚されて・・・子供は居ないわね。
奥さんには向いてるけど、お母さんには向いてない性質ね。
子供はできないわけじゃないけど、子供との縁がもともと薄いわね、ご主人もそうだわ。

あなたはすごく理論的な方で常識もあるしできた方だけど、少しやんちゃな方ね・・・。
頭がいいが故にリスクや危険を楽しんで、やりこなしちゃうところがあるわ。
そこが傍から見てると羨ましくて妬ましいと思われることもあって一目置かれたりして集団の
中では浮いてしまうことも多々ある・・・まあ、本人は気にしてないけど。
だから、集団の中の自分はとっても居心地が悪いので一人で居ることが多いしそれが気楽でいいと思ってる。
けど・・・元来寂しがりやなので、ず〜っと一人ぼっちでは居られないけど。面倒くさいわね・・
仕事はやっぱり一人でできるものの方がいいと思うわ。
人が絡んでくると、あなたの才能や能力も消されてしまうし、あなたはわずらわしいと思って仕事事態に集中できないので何かフリーでやってみるとかっていう仕事だと本領が発揮できます。
親兄弟、親戚、家族とはず〜っと一生巧くいきます。もともと愛嬌のある方なので可愛がられるでしょう。
友達も浅く広くではなく深く狭くなので、深くお付き合いのある友達を大事にすることね。
あなたはこんな人だろうってところで人段落しましょうか。」




「思い当たる節がたくさんあったでしょ。」

「はい。丁度最近転職をしたんですが、あんまり合わなくてどうしようかな・・って思ってたところなんです。
別の勉強しながら、仕事しようかと思ってて。今の仕事よりはそちらのほうがいいってことですよね。」

「別の勉強って?」

「今は企業の事務職みたいなことをしてるんですが、どうも物足りないし遣り甲斐と言うものが見つけられないんです。
本当に好きなことは料理関係のことなんですけどそれと仕事とは別だと思って今まできたんですけど、
コーヒーやパンや雑穀や野菜の資格を取ったり何ができるか分からないけど、カフェや食料品を
扱うところで働きながら勉強できたらいいな・・・」


「食物関係ですね・・・いいと思いますよ。
お肉やお魚など生ものとの相性はあまりよくないですが、お米や小麦粉、あと根菜類との相性がいいです。」

「ええ?そんなことまで分かるんですか?」

「人間も動物も魚も”動物”という類になるんですが、その相性があまりよくないんです。
表面的に人とうまく付き合えてても本来人付き合いが苦手な方なんですよね。
調理をするときも、食材とのコミュニケーションですので”動物”とのよりも”植物”の分類のものを
あなたが育てて別のものにしてあげるというスタンスの方がうまくいきますね。」

「なるほど・・・」

アタシは彼が居るのも忘れるくらいどんどん吸い込まれてしまった。


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【2007/12/24 09:56】 | 【拓也】15回目のデート | トラックバック(0) | コメント(1)
15回目のデート-3




おばさんは彼を追い出し、アタシと向き合った。

「真理子さん、あの子とは少なくともあと1年くらいにしてあげてね。」

「時期をみてとは思っています。」

「あなたは元々生真面目な人だし常識のある人だから言わなくても分かってると思ってるけど、
今は彼の知り合いのおばさんとして・・占いや予言者としてではなく、彼の母親の友達としてお話してるわ。
真理子さんが独身だったらって、彼にイチオシできたら本当にそう思うけどそれはできないのよね・・・。
人間としても女性としても彼のいい支えになって、いい男にさせてくれる人なのよね・・。
彼は貴方と別れようとしないと思うけどあと1年の間に別れてください。」


「はい・・申し訳ありません・・。」

「謝る事はないわ。
その気持ちがあるということだけで普通の倫理観を持ったいい人だって分るから。
プロの占い師としてこれからはお話しますけど・・
ご主人とはとっても相性いいですよ。
男女として恋焦がれあう仲ではないけど人間同士として・・というかもう家族でしょ。
家族としての愛情ができているし、言わなくても感じられる仲になっていると思います。
お子さんができると、もっといい絆ができるんですが・・可能性がないわけじゃないので頑張ってみてください。
それが彼との決別のきっかけになるといいんですけどね・・。
お互いにケジメガつけられるからね・・。」




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それからもアタシの人生について親切に優しい口調で話してくれた。
部屋から出ると彼が無表情で待っていた。

「長かったじゃん」
「そう?いいお話聞けたよ。」
「何?」
「それは内緒だよ・・。」
「あっそう・・・・」

車に乗って少し走らせていた。
「あのおばさんね、母親の友達でなんか潜在的にそういう能力があってどっかに修行に行って今みたいな占いみたいなことしながら”人の道を説く”的な講演したりしてるんだ。
昔から俺の家族のこと診てくれてて、家やお店建てる時も色々世話になったんだよね。」

「へえ。なんか説得力のある人だし言い方が優しいから素直に聞けるね。」
「そうだね。」
彼はどうしてあの人にアタシを会わせたのか・・そのことについては何も言わなかった。

暫く音楽だけが社内を流れていたが
「今日、あのホテル取れたんだけど行く?」
「うん。」
「お昼どっかで食べて・・真理ちゃんの好きなワイン買って行くか。」
「うん。」
「クリスマスなのにこんなんでゴメンな・・。」
「何言ってるの。クリスマスに会えただけで嬉しいよ。」
こんな会話をしてる間も、”あと1年・・・”という期限を心の中で繰り返していた。



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【2008/01/05 10:58】 | 【拓也】15回目のデート | トラックバック(0) | コメント(1)
15回目のデート-4
スタイライフ

「真理ちゃん、長い間会えなかったね・・・」
と彼が静かに深い息を吐いて、アタシの頭を引き寄せ自分の中に包んだ。
何だかやっぱり様子がおかしい。こんなことをしみじみ言うタイプの人じゃない。
こんな風に何か思って不審な言動をするなら、ガッと抱いて解りやすく求めてくれる方がいい。
「どうしたの?今日は何かいつもと違うよね。」
「そう?久々の再会の幸せを味わってるんだけど・・。」
「そんな風に幸せを味わうタイプの人だったっけ(笑)?」
「何言っちゃってるの?オレ結構そういうタイプですけど(笑)。
こうやって真理ちゃんの匂いとか肌の感触とか寄り掛かったときの重さとか、体の触感とか、
改めて感じたりすると、こうやって居られる時間は貴重で幸せだなあって思うよ。」

明らかに違う。
彼なりに、何か考えてるんだろう。
今日占いのおばさんのところに連れて行った事だってやっぱりおかしい。
何か考えていたとしても、最悪別れることを考えている。
アタシにとっては早かれ遅かれ来る結末であって、もし別れを切り出してくれたのなら言い出す心の負担が軽減される、返ってありがたいことだと考えるべきかもしれない。
ほんの何秒かの時間で考えを廻らせた。

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アタシは話を変えた。
「ねえ、どうしてアタシにコレを選んでくれたの?もしかしてパチンコの景品(笑)?」
「ちょっとちょっと、待ってよ。オレパチンコしないこと知ってるでしょ。
コレねえ選ぶの苦労してるんだよ。か〜な〜り〜迷ったよ。
アクセサリーやらバックやらストールっていうのかな?
マフラーとかネットで考えられるプレゼントを物色しまくって、”彼女に喜ばれるプレゼント”
みたいな特集のネットの記事や雑誌読んだりしてブランドはコレにしようって思って決めたんだけど、
流石に高くて・・。
本当はバックでも買ってあげたかったんだけど、ポーチになちゃったんだ・・。」

「全然嬉しいよ。だってあのブランドのバックゴージャス過ぎてアタシ持つ機会あんまりないと思うから、
ポーチの方が毎日使えるし嬉しい。」

「ホント、喜んでもらえただけでオレも嬉しい。
選ぶときね、オレの中では真理ちゃんはやっぱりこのブランド使って欲しかったんだよね。
このくらい価値のある人だってことを感じて欲しかったし。」

「ありがとね。」

軽く唇を合わせるキスをした。
何か匂いがすると思ったら、バラを中心とした大量のお花が生けてあった。
天然の花の匂いが充満していた。

部屋が少し肌寒かったので暖房を強めると同時に2人でお風呂に入ることにした。
今日は2人とも、激しく求めることはなく2人の時間を楽しんでいるという感じでよく会話をしている。
一緒にお風呂に入るというのもあまり性的な目的ではなく2人で暖かくなってゆっくりしたいという感じだ。

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大きな丸い湯船にお湯を張って入浴剤を入れ、彼が食料を冷蔵庫に入れている間にアタシが先に入った。
やっぱり未だ少し裸になる途中もなってからも恥ずかしいと感じる。
彼も既に湯気が充満しているバスルームに入り、湯船に浸かった。
4〜5人は入れそうな湯船なので2人の間に距離がある。
いつもの彼ならすぐにアタシの体をを足の間に入れて自分を背もたれのようにしても良さそうだが
今日はそれをせずに2人横に並んで話をする。
彼はざっと体を洗って先に出た。
・・・お風呂でイチャイチャするのを期待していたわけじゃないが拍子抜けした感じだ。



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【2008/01/14 09:57】 | 【拓也】15回目のデート | トラックバック(0) | コメント(1)
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